




レッドクリフ 1
パート2が近日公開との事でDVDを購入しました。……これ、カットやで。めちゃめちゃやもん。
内容は演義ベースの映画アレンジでしたが、周さんを主人公にすえた事で、周さんと嫁さんの絡みが増え……圧迫されたお陰で、全体的に駆け足で物語が進みます。圧迫する原因となった周さんとお嫁さんの絡みはむしろ要らないんじゃないかと思うぐらいです。というか、このシーンはいらんだろうと思う所が多々としてありました。三国志の中身をよく知っていても飛びすぎてついて行けない場所があり、知らない人は余計に話しが解らないのではないかなと感じました。三国志抜きにしても、盛り上がりに欠け、これ、昔の人形三国志
名前も色々と疑問に思うところが。大半の登場人物は性名なのに、孔明だけ字。甘寧にいたって甘興……あぁ、甘興覇ね。
wikipediaによれば、甘寧を甘興という架空の人物にした理由は「史実にない出番が増えた為、甘寧をモデルとした甘興(一時は瓦瀧という役名に決定したとの報道もあった)というオリジナルの登場人物となった」との事だけれども、そもそも三国志演義をベースにしている時点で正史とは程遠く、正史から遠いのであれば当然史実からも遠いんですよね。わざわざオリジナルを用意する意味は無いかと。史実に近づけるというのであれば、関羽に青龍刀(大刀)を持たせるべきではないし、歩兵の主力武器に槍を持たせるべきではないでしょう。当時の冶金技術では大刀は作れないし、正史三国志に槍という文字は一文字たりともでてきません。さらに鎧の着こなし方ですが、魚鱗甲の上に戦袍と呼ばれる着物を羽織るのが普通でして、全軍の兵士、将軍がみな鎧のままというのはありえないんですよね。大体、名前の呼び方もおかしいですよね。関羽、張飛などなど、性、名で呼ぶのであれば、「諸葛」で止めず「諸葛亮」まで呼ぶべきでしょう。大体、初対面の人間をいきなり字で呼び捨てるとか失礼極まりない訳でして、そういった部分も史実からは明らかに遠いんです。史実から外れたという理由で甘興を作るのであれば、その他の史実に外れている部分はどうしてそのままなんでしょう? どうあがいても外れるのであれば、甘興と言う人を創作する必要も無く、どうせなら甘寧として嘘を楽しませてほしかったと思う次第です。
八卦の陣の下りも十分おかしいものでした。陸路を行軍していた曹操軍が、わずか10騎ほどの女性兵士に奇襲をうけ、それを全軍で追うとか。しかも逃げた先には土煙がもうもうと立ち上がる、明らかに怪しい所へとなんの躊躇いもなく突撃。目の前に広がった陣形を迂回せず、陣形の中にわざわざ入り、敵が攻撃してくるまで回遊魚のようにぐるぐると……。周さんは周さんで、奇跡が起こって罠にかかってる上に、ほっときゃ殲滅できる状況でわざわざ前線に突撃して、かばったとはいえ矢傷を受ける始末。揃いも揃って猪です。
自分が三国志に対して見たいと思う部分と、監督が描きたいという部分に大きな隔たりを感じてしまいました。パート2の予習と思い購入しましたが、見に行く必要は無いかなと言う結論に達しました。
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